★キーワード「もったいない」のルーツ

マータイさん: 国連女性会議で「もったいない」を奨励
毎日新聞 2005年3月5日 号より)

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「もったいない」とTシャツを掲げるマータイさん=ニューヨーク国連本部で4日、本田理写す

 【ニューヨーク足立旬子、國枝すみれ】環境分野で初のノーベル平和賞を受賞したケニア副環境相、ワンガリ・マータイさん(64)が4日、ニューヨークの国連本部で開かれている「国連婦人の地位向上委員会」で演説した。毎日新聞社の招きで2月に来日した際に日本語の「もったいない」という言葉を知ったと話し、これをキーワードに「女性たちによる世界的『もったいない』キャンペーンを展開し、資源を効率良く利用しましょう」と訴えた。

 紫色の民族衣装で登場したマータイさんは、ノーベル平和賞受賞について「私たち女性全員に贈られたものだと考えている」とした後、日本政府がリデュース(ごみの減量)▽リユース(再使用)▽リサイクル(再利用)の3R運動に取り組んでいることを紹介。ローマ字で「MOTTAINAI」と書かれたTシャツを手に、「日本ではこれらを『もったいない』の一言で表します」と説明した。

 マータイさんは日本から帰国後に、ケニア・ナイロビに本部を置く国連環境計画(UNEP)のテプファー事務局長と会談し、3Rにリペア(修繕する)を加えた4Rを「もったいない」運動としてはどうかと言われたという。演説でも「4R運動で持続可能な開発を実現し、限りある資源を有効利用し、公平に分配すれば、資源をめぐる紛争は起きない」と訴えた。

 マータイさんが「みんなで『もったいない』と言いましょう」と呼びかけると、各地から参加している政府の代表やNGO(非政府組織)の女性たちが「もったいない」と3度、大きな声で合唱した。

 演説を聞いたナイジェリア代表団の女性が「男性は物を使って当然と思うが、女性は資源枯渇や環境問題に敏感だ。私の国でも、もったいない文化を女性の間に広めたい」と語るなど、会場の反響は大きく、マータイさんは「世界規模での『もったいない』キャンペーンが始まった」と演説後に話していた。

 婦人の地位向上委員会は、約100カ国から約6000人が参加し、女性の地位向上のための具体策を話し合っている。

 マータイさんは毎日新聞社の招きで2月14〜22日に来日した。8日までニューヨークに滞在し、講演や記念植樹をする。

毎日新聞 2005年3月5日 11時09分


◆日本経済新聞 今週の夕刊「人間発見」は田中耕一さん(2002年12月)

  今週の日本経済新聞夕刊企画「人間発見」は、田中耕一さん(島津製作所フェロー)。
  タイトルは「もったいない」で、2日(月)〜6日(金)の5回連載です。
  田中さんがノーベル化学賞の対象になったのは、たんぱく質を解析するMALDI(マトリクス支援レーザー脱離イオン化法)の開発です。田中さんが間違えて作った物質を、「もったいない」と思って実験したことが最初の発見につながりました。
  子供のころ、くしゃくしゃに丸めた紙を捨てようとすると、おばあさんに「もったいない。広げて使えば、鼻紙として使える」と怒られていました。そのうち「また、言ってるな」と思いながら、田中さんの頭の中に「もったいない」と思う気持ちがしみついたと振り返ります。
  ノーベル賞受賞記念講演の準備に忙しい日々ですが、この日本語の「もったいない」の感覚にあった英語の訳がなかなか見つからず、苦心されたそうです。
  科学に目覚めた少年時代の思い出。